白い便箋を太陽に翳してみれば・・
しばらく歩いていると、綺麗な色とりどりの光が見えてきた。
もうすぐ8時になるけど、地元と違って東京は相変わらず人でいっぱい。

光輝くイルミネーションを一人見ていたら、

ガタン・・ガタン・・

すぐ隣で工事現場がやっていた。
なんか、イルミネーションよりも工事現場の方がインパクト強すぎなんですけど・・。

イルミネーションとは不釣り合いな音が聞こえてくる。
あたしは、ふいに工事現場に目がいった。
皆、重い物をかついで一生懸命汗を流しながら働いていた。

あたしは、工事現場の人達を少しの間、眺めていた。
この人達は、どんな思いで毎日仕事をしているんだろう・・。

家族のため?自分のため?
そんなことを思っていた時だった・・。

「おーーい!北澤これもついでに運んでくれないかー!」
「はーーい!」

一人の体格のいいおじさんが、ある男の人の名前を呼んだ。
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