白い便箋を太陽に翳してみれば・・
そして、流星は話し出したんだ・・。

「いつかの日に花恵と会った帰りに、家に一本の留守電があったんだ。女の声で東京の都内にある病院で働いている看護師だって言ってた。帰ったらすぐに電話がほしいって留守電が残されてたんだ。俺・・意味分かんなくて、とりあえずその病院に電話したんだ。そしたら、北澤麗子さんの息子か聞かれて。なんで急に母さんが出てくんだよって驚いたけど、その看護師が言ったんだ。昨日の夕方に母さんが亡くなったって・・」
「・・嘘・・だろ?」

「俺も最初はそうだった。だけど、看護師の話聞いてるうちに嘘じゃねーってことが分かって。俺は、学校が休みの日に東京に行ったんだ。場所は電話で看護師が教えてくれて母さんのいる病院に行ったら・・母さん・・ベッドの上で安らかに眠ってたよ・・。母さんの顔久しぶりすぎてさ、死んだって聞いてもイマイチ理解出来なくてさ・・。癌だって。なんか母さんの友人が来てて、母さん俺を置いていった後一人で東京に来たみたいなんだ。それから途方に暮れて金も結構継ぎ込んでたらしくてさ・・。借金取りに追われてたみたいなんだ。それで、溜まりに溜まって病気になったんじゃねぇーかって。それでまだ母さんの借金が残ってて・・。それ返すために東京に来たんだ・・」

「でも、どうして花恵まで置いていったんだよ・・」
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