白い便箋を太陽に翳してみれば・・
いつの間にか、あたしと流星が付けていた指輪が重なって音がした。
あたし達は、右手を上にかざしてみた。

あの頃と変わらず、今も綺麗に光っている2つの指輪。
そして、指輪にはあたし達の名前が刻まれている。

「まさか花恵も指輪持っていてくれてたなんてな・・」
「本当はね捨てようか迷ってたんだ・・。だけど、どうしても捨てられなくて・・。いつかあたしが大人になった時に、こんな瞬間もあったねって笑って言えるように想い出として残しておきたかったんだ」
「そうだったんだな」
「やっぱり残しておいて正解だったよ」
「ありがとな。大事にしてくれて」

そう言って、流星は優しく抱きしめてくれた。

「花恵・・愛してる」
「うん・・あたしも愛してるよ」

あたしにとっての極上の言葉。
ふいに、あたしの涙腺が緩む。

「花恵はほんとに泣き虫だな」

流星は、あたしの涙を優しく拭ってくれた。
そして、あたし達はひとつになった。
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