白い便箋を太陽に翳してみれば・・

１１ 突然の悲劇

カズキの家に流星と二人でお邪魔してから、数日が経った時だった。

あたしの携帯に一本の着信が入ったのは・・。

それは流星からだった。
時刻は夜の８時４９分。
こんな時間に珍しいな・・。
いつもなら仕事している時間なのに・・。
どうしたんだろ？

でも、この時のあたしは尋常じゃないほどの胸騒ぎがしていた。

「もしもし流星？」

「冴島花恵さんですか？！」

「えっ？」

電話の声は、流星じゃなくて知らない男の人からだった。
でも、声からして中年の人の声だった。
その人は、ひどく焦っているみたいだった。