白い便箋を太陽に翳してみれば・・
「流星に何があったんですか?!」
「私達も突然の出来事でよく分からないんだ・・。仕事中に急に大きな音がして、そのまま車が北澤のところに突っ込んで来たんだよ・・」
「どうして・・」

そして、自然に涙が頬を伝う。
あたしは、右手の薬指にはめてある指輪を外して、それを強く掴んで自分の腕に引き寄せた。

お願いします・・。
神様・・流星を助けてください。
どうか・・流星を守ってあげて・・。

もうあたしの頬からは、溢れんばかりの涙でいっぱいで・・。
それからしばらくして、手術中の赤いランプが消えた。
そこに先生がやって来て、

後ろには・・

「流星!!きゃーー!!どうして・・」
顔中、包帯だらけの流星がベッドに寝ていて、看護師さんに運ばれていた。
「落ち着いてください!」
あたしは、先生に肩を掴まれて身動きがとれなくなる。
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