白い便箋を太陽に翳してみれば・・
「ごめんなさい・・本当にごめんなさい・・」

女の人は、ただ泣きながらあたしに土下座をした。

「どうして・・どうして流星なの・・」


「大丈夫ですか？！」
その時、さっき心臓マッサージをしてくれた先生があたしのところに来て、ただならぬ状況にびっくりしていた。
「行きましょう・・」

そう言って、先生はあたしの肩を支えながら病室を出た。
そして、近くの椅子に座った。

泣いているあたしを、先生は黙って隣にいてくれた。
しばらくして、あたしが落ち着いた時だった。

「その指輪、流星くんからもらったんですか？」
先生は、あたしにそう言った。

「あ、すみません。隣、大丈夫でしたか？」
「・・はい」
「医師の矢崎と言います。このたびは、お悔やみ申し上げます」
先生が頭を下げる。

あたしの目からまた、とめどなく涙が零れ落ちる。
あたしの手には、変わらず指輪が握りしめられたままで・・。
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