白い便箋を太陽に翳してみれば・・
それから、俺達は付き合うことになった。

花恵は、前よりも笑うことが増えて悲しい目をしたり、切なそうに顔を歪ませることがなくなっていった。
花恵がこれから、ちゃんと前に進めるように俺はずっと花恵の傍にいた。

クリスマスが近づいてきて、俺は花恵にどんなプレゼントをあげようか迷っていた時だった。

「じゃー指輪とかは?」
カズキが俺に、そう提案してくれた。
「指輪?重すぎたりしねぇーかな?」
「そうか?俺もモモカにクリスマスの時に指輪あげたぜ?」

「めっちゃ喜んでくれたけどな!」そう言いながら、カズキは幸せそうに笑った。
そして、カズキの提案してくれた指輪を俺は買うことにした。
人生初の指輪を買うのは、正直めちゃくちゃ緊張した。

あれから1時間ほど迷った末、俺は一つの指輪を手にしてから定員さんに俺達の名前を刻んでもらった。

クリスマスがきて、俺は花恵を家に誘った。
二人でイルミネーションを見に行った後、俺のアパートに向かった。
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