白い便箋を太陽に翳してみれば・・
そして、俺の目から一粒の涙が頬を伝った。


「流星ーー!!」


花恵が、俺を握る手をさらに強くする。

もう、俺が握りしめてやることも、答えてやることも出来ねぇーんだな・・。

すると花恵が、俺の手に何かを握らせた。

きっと花恵にとって、すげー大事なもんな気がする。

花恵ごめんな・・。
また一人にさせてごめんな・・。

今、こんなに近くにいるのに、抱きしめてあげることさえ出来ねぇーなんてな・・。

こんなに愛してるのに・・。

そんな言葉さえ、口に出来ねぇーなんて・・。
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