白い便箋を太陽に翳してみれば・・
予想もしていなかった状況に、理解出来ないあたし・・。
びっくり以外のなにものでもない・・。
驚いているあたしをよそに流星先輩は、息を整えながら、

「よかった・・間に合って。っつか超疲れたー」と、言いながら微笑む流星先輩。
「あの・・大丈夫ですか?」
ちょっとだけ流星先輩の顔をのぞいてみる。
「こんなの全然余裕だから!ってか急に来てごめんね。なんか1人で歩いてくのが見えて心配で来ちゃった」

「すいません。わざわざ来てもらっちゃって。でもあたし1人で大丈夫なんで・・」
「いや、女の子1人だと危ないし俺、家まで送るよ」
「え・・あ、ありがとうございます・・?」
多分この後、断っても利かないと思ったから流星先輩に送ってもらうことにした。
「ってか敬語じゃなくていいよ。そっちの方が喋りやすいし。後名前も流星でいいから!」

そう言ってニコッと笑った流星せんぱ・・流星。
「そういえば名前なんて言うの?」
「冴島 花恵です」
「じゃー花恵ね。いい名前だな」

・・初めてかも。
名前、褒められたの・・。
不思議と流星といると落ち着く自分がいた。
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