白い便箋を太陽に翳してみれば・・
「花恵?俺でよかったら話聞くよ・・」
そう言って流星は、あたしの頭を撫でてくれた。
「ゆっくりでいいから・・」
流星は、そう付け加えた。

あたしの目から、とめどなく涙が溢れ出してくる。
「流星・・あのね・・」
「うん」
あたしは、今までのことを流星に全て話した。

昔と自分が変わってしまったこと、変わりたいのにそれが出来ないこと、お酒とタバコ。
将来のこと、元カレに裏切られたこと、学校・・。
あたしは、自分を忘れて流星に泣きながら話した。
上手に伝えられたかは分からないけど、流星はあたしの話が終わるまで何も言わずに聞いてくれた。

そして話が終わった時・・流星が急にあたしを抱きしめたんだ。
強く、だけど優しく・・。

「よく一人で頑張ってきたな」
流星は、抱きしめられながらそう言った。
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