副社長の初めての相手は誰?
春美が居ると、急に逆上して暴れだす事もあり、みんなびくびくしている。
優輝が怒ると、春美はいつも泣いて謝り「殴らないで」と泣き叫ぶ。
春美は小さい頃に父親に酷い暴力を受けていたと言っていた、母親は教育ママで勉強ばかり押し付けていたと。
その為春美は、医学部に行かされたが、医師免許までは取得することが出来ず薬剤師になった。
春美に酷い暴力をふるっていた父親は、春美が20歳の時事故死している。
教育ママだった母親は春美が大学を卒業する頃に心不全で亡くなっている。
優輝と結婚するとき、春美は天涯孤独だった。
春美は中途採用で、宗田ホールディングに入社してきた。
薬剤師だったが、病院と合わなく退職して普通のOLになろうと決めたと言っていた春美。
春美が宗田ホールディングに入社したのは27歳の時。
暗い感じでどこか怖いと、みんな春美と距離を置いていた。
同期の社員は普通に接していたが、春美は上司の言う事は全く聞かず、注意されると舌打ちをして反抗的で、逆切れする事も多かった為、どうしても距離を置かれてしまった。
しかし春美は、入社してきた頃からずっと優輝を追いかけていた。
春美が入社した頃は、優輝は営業部で部長をしていた。
アメリカ社に行き来していて、ようやく腰が落ち着いた優輝に好意を寄せる女子社員は多くいた。
優輝は誰にでも優しく笑顔を向けてくれる、それ故に女子社員は好きになってしまっていた。
中には告白した女子社員もいたが、優輝はいつも断っていた。
しかし。
優輝に告白した女子社員は、その数日後に変死する者が多かった。
事故で車に引かれて死亡したり、川で溺死したり、突然家で睡眠薬を飲んで自殺していたり。
酷い時は社内のトイレで自殺している女子社員もいた。
そのんな事が重なり、優輝に告白すると殺されると言う男性社員もいたくらいだった。