副社長の初めての相手は誰?
サラッと、パジャマがはだけて、希歩の体が露わになると、優輝はじっと見つめた。
やっぱり引いているの?
そう思った希歩はぎゅと目をつむった。
「…希歩…綺麗だね…」
そう言われて、ちょっと恐る恐る目を開けて希歩は優輝を見た。
ちょっと涙ぐんだ目をして見つめている優輝。
その目を見ると、希歩も涙が溢れてきた。
「ごめん。…あまりにも綺麗すぎて、見惚れちゃった…」
「本当に? …」
「うん。…」
ゆっくりと、優輝の唇が希歩の首筋に降りて来る…。
鎖骨に…胸に…
優しく降りてくる優輝の唇は、とても心地よくて、懐かしい感覚と愛しい気持ちが込みあがってきた。
「希歩…。全部、愛している…。希歩の体も心も全部…」
お互いが産まれたままの姿になり、体が重なり合う。
優輝のしなやかな指先が希歩の体を犯してゆく…。
絹のように柔らかく滑らかな希歩の肌に触れると、とても心地よくて…。
優輝は何度も希歩の体にキスを繰り返していた。
愛し合う音が静かな部屋に響いていた…。
この感覚がずっと恋しかった…
10年ぶりに再会した時、希歩はどうせ気づかれはしないと思って顔を背けて通り過ぎた。
だが優輝は何となく気になり振り向いた。
その時からきっと、恋しくて求めていたのだろう…。
直接触れる体温がとても心地いい…。
「あったかい…優輝さん…。とってもあったかい…」
お互いの体温を直接感じながら、お互いの気持ちが高まり、激しくなってゆく中。