私が母を捨てるまで
新しい生活

祖母が亡くなってから
母は長距離トラックの運転手をやめ、私と一緒に
埼玉にある母の彼氏の家に居候する事になりました。

小学校は茨城のままだったため
朝早く起きて、車の中で朝食を食べながら行きました。

片道1時間。
母はその時間が苦痛だったのでしょう、段々と学校に送ってくれる日が少なくなっていきました。

私は学校が好きだったので、勉強と1人遊びしか出来ない家にいるのは退屈で退屈で仕方ありませんでした。

そんなある日、母の高校時代の友人のダンスパーティーを見に行きました。
キラキラした衣装、キリッとした表情、優雅な踊りに私はとても魅了されました。

「お母さん!!ミタコ、社交ダンス習いたい!」

だめ元で言うと、母は意外にも賛成してくれました。

「良いよ。じゃあ来月くらいから行ってみようか。」

それから週に1度、ダンス教室に通うようになりました。
レッスンは1時間。
前半30分は英会話、後半はダンスでした。

教室で、年齢の違う友達も出来ました。

私が楽しく一生懸命にやっていたので
母も協力を惜しまず、それから3年ほど続けられました。
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