おっさんキューピット
「おはよう」
男の子が女の子に話しかけるとクラス中がそちらを向いた。
いつもは休み時間でも椅子に座ってじっと本を読んでいて、誰かに話しかけた記憶のない彼が席を立って話しかけているからだ。
「おはよう」
しかし、返ってくるのは力のない声だけ。
「これ見て!」
男の子は水筒を取り出すとコップに青色の液体を注いだ。
そこにポッカレモンを振り掛けると薄いピンク色の液体に変わった。
「何これ、すご~い!」
教室にいる子供たち全員が目を輝かせてみていたが、中でも女の子は一際目を輝かせていた。
「こんなのもあるんだよ」
男の子は昨日男にファミレスで教えてもらった化学実験をいくつか披露した。
女の子はそのどれもに興味を惹かれ、自然と笑顔になっていった。
しかし、彼のショーが終わるとまた泣き出してしまった。
彼は戸惑い、「どうして泣いてるの?」と聞いた。
女の子は「みんなの前では言えない」とだけ言い顔を伏せてしまった
男の子が女の子に話しかけるとクラス中がそちらを向いた。
いつもは休み時間でも椅子に座ってじっと本を読んでいて、誰かに話しかけた記憶のない彼が席を立って話しかけているからだ。
「おはよう」
しかし、返ってくるのは力のない声だけ。
「これ見て!」
男の子は水筒を取り出すとコップに青色の液体を注いだ。
そこにポッカレモンを振り掛けると薄いピンク色の液体に変わった。
「何これ、すご~い!」
教室にいる子供たち全員が目を輝かせてみていたが、中でも女の子は一際目を輝かせていた。
「こんなのもあるんだよ」
男の子は昨日男にファミレスで教えてもらった化学実験をいくつか披露した。
女の子はそのどれもに興味を惹かれ、自然と笑顔になっていった。
しかし、彼のショーが終わるとまた泣き出してしまった。
彼は戸惑い、「どうして泣いてるの?」と聞いた。
女の子は「みんなの前では言えない」とだけ言い顔を伏せてしまった