愛すべき彼女達 ~十人十色~
柊斗を知ったのは………
今から10年も前の、小学3年生の時。
あっ、別に幼馴染みじゃないよ。
学校だって、別だったし。
第一、知ったって程度だから………
彼は覚えてないかも知れないんだ。
会ったのは、国立病院。
私のお父さんが、ガンで入院してたから。
柊斗は………骨折してたみたいで、ギプスをしていた。
あの頃私は
お姉ちゃん二人とお父さんお母さんと生活していた。
末っ子だから、ワガママも通るし甘えるのも得意。
とにかくチヤホヤされて育ったの。
おやつを選ぶのだって私が一番。
なのにある日、学校から帰ると。
電気も点けない暗い部屋で、お父さんとお母さんが
ソファーに座り込んでたの。
「ただいまぁ~」
いつものように明るく挨拶して、膝に乗って甘えていると。
ギュッと抱きしめて、涙を溢すお母さん。
お父さんも「梓、ずっと一緒に居てやれなくて………ごめん。」って
言いながら、涙を流してて……………。
説明は受けてないけど、良くない事が起こると分かった。
今から10年も前の、小学3年生の時。
あっ、別に幼馴染みじゃないよ。
学校だって、別だったし。
第一、知ったって程度だから………
彼は覚えてないかも知れないんだ。
会ったのは、国立病院。
私のお父さんが、ガンで入院してたから。
柊斗は………骨折してたみたいで、ギプスをしていた。
あの頃私は
お姉ちゃん二人とお父さんお母さんと生活していた。
末っ子だから、ワガママも通るし甘えるのも得意。
とにかくチヤホヤされて育ったの。
おやつを選ぶのだって私が一番。
なのにある日、学校から帰ると。
電気も点けない暗い部屋で、お父さんとお母さんが
ソファーに座り込んでたの。
「ただいまぁ~」
いつものように明るく挨拶して、膝に乗って甘えていると。
ギュッと抱きしめて、涙を溢すお母さん。
お父さんも「梓、ずっと一緒に居てやれなくて………ごめん。」って
言いながら、涙を流してて……………。
説明は受けてないけど、良くない事が起こると分かった。