愛すべき彼女達 ~十人十色~
「オイ、邪魔。」
突然頭上から掛けられた言葉に、ビクリとして
声の聞こえた方を見上げると
私より15㎝は高い、男の人が睨んでいた。
「あっ!
ごめんなさい…………。」
大きな体の彼は、足を骨折しているらしくて
向かいのベンチに座りたかったみたい。
上手に松葉づえを片手に持ち座る姿を、ジッと見ていたら………
「何。」と凄まれた。
「あっ、足をついてたら………また折れないのかな?って思って。」
骨折をしたことのない私は
ギプスが固くて固定する物だと、よく分かっておらず。
座るのに足をつくと、固まりかけた骨が
再び折れてしまうんじゃないかと、心配になったのだ。
「ブッ!
お前、アホ?
その為にギプスをしてるんだろ。」
さっきまで睨んでいた彼が笑ってくれたことが嬉しくて………
自分の失敗を棚にあげ、一緒に大笑いしていた。
「お前…………大丈夫??
やっぱりホントにアホなのか?」
驚きながら、酷いことをいう彼に
「ヒドイ!
可笑しいから笑ってるだけだもん。」と拗ねると
「えっ?……………泣いてるぞ…………。」と
…………………………泣いてる??
頬を触ると…………確かに濡れてた。
「……………ホントだ。」
気づいてからは………………
何故だかポロポロ涙が溢れた。
どれくらい泣いたのか…………
ずっとそばに居てくれた彼は
「よっこいしょ。」と腰をあげて、立ち去った。
たったそれだけ…………
だけど、大きな出来事。
私はそれから………自分の在り方が分かったの。
突然頭上から掛けられた言葉に、ビクリとして
声の聞こえた方を見上げると
私より15㎝は高い、男の人が睨んでいた。
「あっ!
ごめんなさい…………。」
大きな体の彼は、足を骨折しているらしくて
向かいのベンチに座りたかったみたい。
上手に松葉づえを片手に持ち座る姿を、ジッと見ていたら………
「何。」と凄まれた。
「あっ、足をついてたら………また折れないのかな?って思って。」
骨折をしたことのない私は
ギプスが固くて固定する物だと、よく分かっておらず。
座るのに足をつくと、固まりかけた骨が
再び折れてしまうんじゃないかと、心配になったのだ。
「ブッ!
お前、アホ?
その為にギプスをしてるんだろ。」
さっきまで睨んでいた彼が笑ってくれたことが嬉しくて………
自分の失敗を棚にあげ、一緒に大笑いしていた。
「お前…………大丈夫??
やっぱりホントにアホなのか?」
驚きながら、酷いことをいう彼に
「ヒドイ!
可笑しいから笑ってるだけだもん。」と拗ねると
「えっ?……………泣いてるぞ…………。」と
…………………………泣いてる??
頬を触ると…………確かに濡れてた。
「……………ホントだ。」
気づいてからは………………
何故だかポロポロ涙が溢れた。
どれくらい泣いたのか…………
ずっとそばに居てくれた彼は
「よっこいしょ。」と腰をあげて、立ち去った。
たったそれだけ…………
だけど、大きな出来事。
私はそれから………自分の在り方が分かったの。