愛すべき彼女達 ~十人十色~
あまりの段取りの良さに驚いていたら

「全部計画通りなのに
一番大切なプロポーズだけ、上手くいかなかった。」って笑ってた。

……………ある意味、大成功だよ。

だって…………

こんな格好で。

怒られたと思って、落ち込んで。

キスしながら…………プロポーズだよ。

忘れられない思い出だよ。

仕度を整え、歩いて洋ちゃんのお家に行くと

「あぁ!来た来た。」と

おばちゃんと商店街の皆さんが待ってた。

今って………夜中だよね?

一杯やりながら、二人が帰って来るのを待ってたみたい。

商店街の皆さんは、アルバイト時代にお世話になり。

就職してからも、ご近所さんとして可愛がってもらってる

親せきのおじちゃん、おばちゃんのよう。

「二人で来たってことは、プロポーズ成功したのね!」

「おめでとう!」

「これでホントに、ご近所さんだね。」と大騒ぎ。

「はい。
これからも、よろしくお願いします。」

私の挨拶に、いつも賑やかなおばちゃんの目に涙が。

上手くやっていけるよね。

今度はお嫁さんとしてここで生活するんだなぁ。

私の目にも涙が浮かび

洋ちゃんの奧さんになるんだと自覚した。

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