愛すべき彼女達 ~十人十色~
会社に入るとは分かっていたけど…………

まさか、役職なんてね…………。

圭ちゃんなんて、副社長だよ!!

そう言えば…………

そんなスゴい人と、私が付き合っていて大丈夫なの?

会社名を聞いた時にも思ったけど……。

その時は『継がないから大丈夫!』って言葉に安心していた。

けど今回は、継いじゃった副社長さんだよ!!

「会社…………大丈夫なの?」

不安を口にすると。

「そうなんだよ!!
だから、怒ってるの。
良いか、咲の注意をよく聞いて守れよ!
フタを開けっぱなしにして、兄貴が座ったら………殺されるぞ!」って。

えっ?!

そこ??

心配って…………

私と一緒にいることじゃあないの??



馬鹿馬鹿しくなってきた。

フラれる心配や

別れた方が、圭ちゃんの為になるかな?って悩んだのに…………。

まさかの…………トイレ問題。

だったら……………

圭ちゃんの側で支えてあげることだけ考えよう!

「彰人兄。
次やったら、プリン1週間禁止だからね!!
圭ちゃん、作ったらダメだからね。」

「さきぃ~」

情けない声に、笑う私と圭ちゃん。

どんなに環境が変わろうとも………

私達の関係は、変わらない。

圭ちゃんは、しっかり者の長男で………私の彼氏。

彰人兄は、次男で末っ子で…………

大切な家族。

いつか…………圭ちゃんと家族になるのかな?

私が決めなくても…………

時が自然に…………流れていってくれるはず。

私はその流れに身を任せたら…………幸せになれるよね。



< 52 / 99 >

この作品をシェア

pagetop