愛すべき彼女達 ~十人十色~
「えっ!!
ちょっと、どういうこと!!!!!」

私と自分のどちらにも受け取れる

戸惑いの言葉を叫ぶ美月を振り向きながら…………

私は歩幅の大きな彼を追いかけた。

「ねぇ、柊斗君…………。
もうちょっとゆっくり歩いてもらえない?」

心の中では何度も呼んだ、彼の名前。

本人に向けて呼ぶ日がくるなんて…………。

はぁはぁ言いながら追いかける私を振り向くと

いかに自分が早く歩いていたのか気づいたらしくて

「わりぃ。」と一言言って………速度を落とした。

「……………………………………………
…………………………………………………
…………………………………………………………………………。」

そのまま会話もなく、歩き続ける。

さっきの会話って…………………夢??

都合の良い妄想??

確かさっき…………

『今日からコイツ…………俺と帰る。』って言ったよね??

俺と帰る。

俺と……………??

どうして??

分からないことばかりだよう!!
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