愛すべき彼女達 ~十人十色~
あれから数時間で帰って来た春人さん。

「ただいま。
カバンここに置いとくよ。」って

私のカバンを持って帰ってくれた。

「………………………ありがとう。」

私を残して、呆気なく学校に出勤したのは

私に考える時間をくれるためだって分かってる。

時間をいっぱいもらったはずなのに………

春人さんの顔を見たら全て飛んじゃった。

「あっ!もう、夕方だぁ………
帰らないと…………
あっそうだ……………玲奈達と約束………。」

シドロモドロに言い訳を始めた私に

「帰る前に、お家に寄って来た。
今日は、家に泊めるって言ってあるから心配しなくて良いよ。
後、玲奈ちゃんから伝言で『覚悟を決めろ』って。」

あぁ~

終わったぁ。

逃げ場を失った私は…………

玲奈じゃないけど、覚悟を決めないといけない。

……………………ヨシッ!!

「………………………春人さん。
好………………」

もう一声で、告白が完結するところで……

「ここは、俺に言わせて。
夏苗ちゃん。
一人にさせないと約束するから…………
俺とおつきあいして下さい。」って。

これ…………ホント??

「……………………………はい。」
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