愛すべき彼女達　～十人十色～
パパから伝わったみたいで………

私の初恋は、本人以外の家族に知れ渡っちゃった。

結局、彰人君とデートの相手がどうなったのかは分からないけど。

それからは、彰人君の恋愛話しは私の所に入ってこなくなったの。



無事受験も終わり、卒業間近の今日

久しぶりに彰人君の車で帰った私は、彰人君に卒業のおねだりをしたの。

『卒業のお祝いに、旅行に連れていって』って。

二人は…………と渋っていたけど………

私の粘り勝ちで、お母さんにお願いしてくれることになった。

私は………この旅行に全てをかけてるの。

あの夏の日。

彰人君を好きだという気持ちが………自分が思ってるよりも真剣で驚いた。

もっと簡単に、諦められると思っていたから。

でも無理だと知って、いっぱい悩んで……………

出した結論は、しっかりフラれて諦める。

絶対に結ばれる事のない年の差。

子供としか見てもらえず、いつか彰人君は他の人と一緒になるのなら

今のうちにフラれて見ない場所にいきたい。

だから、覚悟を決めたの。
< 91 / 99 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop