星と星を結んで君を描く
秋、君と別れる
俺は、真っ赤に染まった紅葉が沢山並ぶ道を一夜と並んで歩いていた。
「綺麗だね……今日は、天気もいいし、紅葉狩り日和!」
俺が言うと、一夜は「あはは……」と苦笑する。
休日の今日、俺と一夜は一緒に遊んでいた。今日の夜は、一夜と一緒に天体観測をするんだ~。楽しみ!
俺は、一夜と一緒に空を見上げる。
「さて、一夜に問題。春、夏、冬には、大三角というものがありますが、秋は大三角はあるでしょうか?」
「……あるんじゃねぇの?」
「残念。秋だけは、大三角はないよ……その代わり、ペガスス座の星からなる四辺形はあるよ。ほら、あれ」
俺は、星を指さした。
「秋に見える星座は、おひつじ座とかペガスス座とかかな」
「……そっか」
一夜は、声のトーンを落として言う。俺は、そのことを疑問に思いながら説明をするために口を開いた。
それから数日後の教室。俺は、先生の言葉に固まっていた。
「皆さん、今までありがとうございました……また、皆に会えたらいいな」
席に座る俺を見つめ、教卓の近くに立つ一夜は悲しそうに微笑む。
……明日、明日……明日には、一夜が居なくなる……。
「お、おい!一夜!」