溺愛ホリック
《暁》



芹が俺のものだってことを周りに教えたくて。



ちょっとでも変な虫が寄りつかねぇようにするために。



芹のこといつも考えてるって意味も込めて、俺がチョイスしたのはネックレスだった。



「可愛い·····」

「ん、似合うじゃん?」

「芹ちゃんだからね」

「はいはい」

「一生大事にする·····」



その言葉は、俺の中に火をつけ。



芹の手を引いて部屋に連れ込んだ。



口開けてと促せば、やけに素直な芹の唇が薄く開く·····。



それに吸い込まれるように自分の唇を重ねれば、時が止まったように感じた。



「んんっ·····、あか、つきっ·····」

「つかまってねぇと倒れるぞ」

「こし、抜けそっ·····」

「世話やける·····」

「暁が強引だからじゃんっ·····!」



だからって、止まらねぇもん仕方なくね?

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