溺愛ホリック
目覚めは生きてきた中で1番よかった。



腕の上には天使の寝顔があって。



しびれなんてどうでもよかった。



裸の芹を抱きしめると、満たされて気持ちが溢れる。



「愛してる·····」



不意に出た言葉は恥ずかしさの塊。



芹に聞こえなかったことが救いなくらい。



だと思ってたのにこの地獄耳·····。



「朝からクサイセリフ·····」

「起きてんのかよ·····」

「起こされたの」

「忘れろ。いいな」

「やだ〜!」



忘れてください·····。



じゃなきゃもう1ラウンドいっちゃうけど?



なんてことはしねぇけどさ。



ちゃんと芹の身体労ってやんの。



「目覚めのちゅーは?」

「んっ!」

「やっぱもっかい·····」

「ちょ、どこ触ってんの!?」



パチンッてぶたれた芹の愛のムチ。



頬のヒリヒリも乗り越えてく試練!



我慢も必要だと学んだ聖なる夜。

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