溺愛ホリック
広い背中を見つめながら、千賀くんの汗をしっかり拭き取り。



終わったことを告げると、千賀くんが振り返る。



「ありがと。前は自分で拭くから」

「あ、はいっ!」

「ごめんね、見たくないもの見せたね」

「そそそ、そんなことないですっ!美しいですっ!」

「ははっ!素直だね、ウミちゃん」

「あっ·····」



私ってどうしてこう、1度考えずにそのまま言葉にしちゃうんだろう·····。



もう恥ずかしさのあまり、顔を覆い隠すほか逃避方法がわからなくて。



変態でごめんなさい·····と心の中で何度も謝る·····。



「ウミちゃんのおかげで、体も少し楽になったよ」

「ほんとですか·····?」

「うん。それに、ウミちゃんが実はむっつりさんだってこともわかったし、風邪引くのも悪くないね」

「引きました·····?」

「ぜーんぜん。むしろいいね」



何がいいのかわからないけど、受け入れてくれた千賀くんには感謝です·····。

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