溺愛ホリック
着替え終わった千賀くんはスッキリしたと言って薬を飲みまた横になる。



辛いのは変わらないように見えるけれど、千賀くんはだいぶ良くなったと言う。



そんな千賀くんは、私にずっと謝りたかったことがあったらしく·····。



「ごめんね、ウミちゃん」

「えっ·····?」

「·····デート。お預けにしちゃった」

「あ、謝らないでくださいっ。風邪は仕方ないです」

「ウミちゃんとのデート楽しみすぎて、夜更かししちゃったからかな〜?」

「えっ?」

「中学生みたいでしょ?はぁ〜、こんな弱ったとこ見せる予定じゃなかったのにな〜」



珍しく、弱音を吐く千賀くんだけど。



私の心はキュンキュンの嵐です·····。



熱に浮かされた千賀くんは、体温の上がったその手で私の手を握る·····。



か、可愛い千賀くん·····。



「繋いでてい?」

「ど、どうぞっ!何万回でも·····」

「うーん、そこは無限にしといて?」

「はいっ!」

「ウミちゃんがそばに居てくれるから早く治りそう·····」



それから千賀くんが眠りにつくのに時間はかからなかった。

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