溺愛ホリック
《千賀》



目が覚めたら身体は軽く感じて。



熱が下がったのかなと思いつつ、多分この子のおかげでもあるな·····って、隣でうたた寝をしているウミちゃんを見つめる。



疲れたよね·····。



急に呼び出して買い物行かせたり看病させて·····。



ありがと·····と呟き髪を撫でる。



それに比べて僕は、風邪は引くしデートは放棄するし約束は破るし·····。



最低すぎ·····。



クリスマスに風邪引くとか大馬鹿·····。



馬鹿はなんちゃらじゃなかったの·····。



この埋め合わせはきちんとするから。



そう独り言をつぶやき、ふと感じた右手を見た時の幸せってなかった。



寝てるのに手は離さないでいてくれるんだね·····。



僕、ウミちゃんにはきっと頭上がんないよ。



むにゃむにゃ寝言言ってるのも可愛すぎだし·····。



時々千賀くんって呟くのはさすがにアウト·····。



ちゅーしたい·····。



あぁ〜·····風邪菌うつしたくないからしないけど〜·····。

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