溺愛ホリック
なんだかんだで柚子の部屋に上がり、正面に向き合う。



俺の目を全く見ない柚子にまたイラッ·····。



無理やり顔をこっちに向かせ、気づいたらキスしてた。



アホ面してんじゃねぇっての。



「なんでっ·····」

「好きだからだろ」

「おかしいよっ·····」

「俺はずっと柚子だけだって」

「だって前に、お姉ちゃんにほっとけないとか我慢できないとか言ってたもんっ·····」



え、いつ?



·····おいおい、まさか、あん時の会話聞いてたわけ?



俺が梓に問い詰められて吐いたあの会話を聞いてたのかよ·····?



恥ずっ!



「それは忘れた方がいい」

「やっぱり言ってたんじゃんっ」

「言ってねぇ!っつーか梓に対してじゃねぇし!」

「·····え、じゃあだれ?」



え、お前、本気で言ってんの?



ちゅーしたのにわかんねぇの?



俺好きって言ったよ?

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