溺愛ホリック
怒りながら、とりあえず汗が吹きでるしで、結局暁の言われたとおり近くのカフェに来た。



店内に入って涼みながら、メッセージめちゃくちゃ送ってやった。



なんなの!?、彼女外で待たせるってなに!?とかって内容を。



けど全然返信なし。



ねぇ、本気で怒るよ?芹。



持ってきたサングラスをかけて、もう1回暁のマンションに向かうことにした。



こうなったら突撃する。



誰かが出てきたタイミングでこそっと中に入ってやるんだから!



キャリーバッグを引きながらそんな悪知恵を働かせていると、ちょうど誰かが出てきて。



よし!今だ!なんて突撃体勢に入ったその時。



「昨日はありがとう〜!泊めてもらっちゃってごめんね?」



甘い声で上目遣いをするその女の人が触れた手の先には、あたしがよく知ってる長身の男。



これはいったい?



暁の浮気現場とも取れるこの状況·····。



こぼれそうな涙·····。



怒り通り越して泣けてきた·····。

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