溺愛ホリック
覚悟をしたのかその数秒後。



触れるだけのキスをした芹。



案の定、その1回だけでその後はアクションなし。



もちろん俺は不完全燃焼で。



「それだけ?」

「がんばったもん·····!」

「短い。足りねぇ·····」

「ちょっ、あかつっ·····」



勢いよく唇を塞げば、芹の言葉は喉の奥に引っ込んでいった。



気持ちのいいキス。



溺れそう·····。



途中、芹がカクンと腰が抜けるのがわかって一時中断。



抱きしめれば、俺の胸をポカポカ殴ってくる真っ赤な芹に、思わず頬が緩んだ。



「殴んなよ。芹もかなり気持ちよさそうだったし?」

「黙れ·····」

「お次はベッド?昼からなんて燃えるね〜」

「しないから!!」

「じゃあ夜?芹ってば大胆〜」

「本気で黙って!やだ暁エロい!」



芹だからこう思うんだけど。

< 160 / 178 >

この作品をシェア

pagetop