溺愛ホリック
これだから追いかける恋になっちゃうんだよ。



追いかけて追いついてもすぐに離される。



ねぇ、なんで?



あたしってそんなに子供?



暁に釣り合わないくらいのガキなの?



こんなに、好きなのに。



こんなに、暁にハマってるのに。



「暁!」



もうこの際、ヤケだ。



走って、暁の背中に向かって叫んだ。



振り向く暁。
 


思いっきりネクタイを下に引き·····。



「ちょ、なにすんだっ、」



反動で前屈みになった暁の顔との距離が近づき·····唇を重ねた。



子供扱い、しないで。



あたしを、女として見て。



一瞬のキスを終えて、あたしは暁の目が見れず、走ってその場を去った。

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