溺愛ホリック
別の女の子と一緒にいても気なんて全然紛れねぇ。



最悪だろ·····。



「暁、大丈夫か」



結局来たのは俺らの溜まり場で。



先にいた豹が俺に声をかける。



「芹か」

「はっ、なんでわかんだよ」

「その顔する時、だいたい芹絡み」

「·····まじか」

「素直になりゃいい」



豹の言葉は受け入れがたい。



素直になったら歯止め効かねぇんだって。



まだなんにも染まってない芹だから。



劣等感とか罪悪感とか感じんだよ。



小さい頃、ただ好きって言えた時とは違う。



って、ここまで考えさせやがって·····。


本気にならないために、いろんな女に手出して気持ちをしまい込んできたってのに。



アイツ、責任取れんの?



「芹はこのままが嫌なんだろーよ」

「俺も嫌だし」

「余裕なさすぎ、暁」

「うっせ!余裕かますな!」

「好きなやつと繋がれるって幸せだけど?」



うっぜぇ·····。

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