溺愛ホリック
山下(柚子の苗字)と付き合ってからのこの豹の余裕の笑み。



幸せオーラ出しすぎてこっちがむず痒い。



俺の仲間はもう千賀だけかよ。



いつのまにか千賀も溜まり場に合流していて、話題はやっぱり芹のこと。



「あのままじゃ芹ストーカーになりかねないからもらっていいよ」

「兄貴って普通止めねぇの?」

「わがままな芹のこと任せられるの暁くらいだから止める理由ないよ」

「丸投げかよ」

「芹ってあんなだけど暁にずっとゾッコンだから。あぁ、暁もだったね」



おまけみたいに言うな。



図星すぎてなにも言い返せねぇのがモヤモヤするけど。



しゃあねぇ。



千賀に鍵借りて家に侵入でもすっか。



計画通り事を進めて一条家へ。



親はいないらしい。



もちろん千賀も。



芹が家に帰った情報は取得済み。



鍵を開けて入り芹の部屋の前まで来た。

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