溺愛ホリック
私は一条先輩のこと好きだけど、もしかしたら、好きなまま終わるのかもしれない。



だって特定の彼女作らないんだよ?



告白したって無駄なんだよ·····。



それからも話しかける勇気なんてもちろんないから、時々見かけては目で追う日々。



そんなある日。



高校生になって初めての夏休み目前。



あの時と同じ位置関係で、一条先輩と目が合ってしまった·····。



それに今度はなぜか近づいてくるし·····。



え、なんでなんでなに!?



「君、名前は?」

「えっ、た、小鳥遊潤美です·····」

「よく目が合うよね〜。もしかして僕のこと好き?」

「はっ!?」



かあっと顔中に血が上って頭から湯気でも出そうな勢いで恥ずかしくなった。



突然声かけられて、一瞬で私の気持ち当てられたっ!



一条先輩はエスパーですか?



恥ずかしさで死ねる·····。

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