溺愛ホリック
気づいたら必死に訂正してた。



「違いますっ!」

「え、違うの〜?目が合った女の子って、みんな僕のこと好きって言うから、ウミちゃんもそうなんだと思ってた〜」

「な!」

「え?」

「せ、先輩のことなんてこれっぽっちも好きじゃないです!女の子みんなが先輩のこと好きなんて思わないでください!」

「·····」

「で、では!」



一方的にそんなこと言っちゃって、私はまたその場から走り去った。



自分の思いとは裏腹の言葉を、よりによって本人に言ってしまった。



告白する以前に言うことじゃないよ〜·····。



なんて後悔しても遅くて。 



去り際に見た、一条先輩の目丸くなってた。



そりゃ、驚くよね。



こんな2個も下から生意気なこと言われて。



絶対怒ってるし、絶対嫌われた·····。



私の恋、終了·····。

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