溺愛ホリック
気づけば頬には涙が伝ってて。



体は好きな人の腕に包まれてる·····。



幸せすぎて、怖いです。



そんな思いが、自然と手に力を込めていく。



ギュッと抱き返せば、耳元で囁かれる甘い言葉。



「それは·····かなりやばいね」

「へっ·····?」

「勘違いしてるだろうから言っとくけど、」

「·····はい」

「あれは、手相、見てもらってただけだよ」

「て、そう·····?」

「そうそう。ウミちゃんと僕のこと占ってもらってたの」



そういうこと、女の子好きでしょ?って·····。



あぁ、先輩の中で、私はちゃんと特別な枠に入ってる。



少し、不安になりすぎてた。



先輩のこと、好きなら信じなきゃいけない。



「どんなこと、占ってもらったんですか?」

「え〜それ聞いちゃう?」

「聞きたいです」

「かなり恥ずかしいんだけど」



それは、余計に気になりますよ。

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