溺愛ホリック
ほんとにすぐに眠れそうだと思ったその時。



ウミちゃんが僕の頭を触っている·····。



眠れなくなった·····。



「千賀くんの·····お嫁さん」



ボソリ、そう呟いたウミちゃん。



続けられる言葉。



「なりたいな。なれる、かな?千賀くんは、離れていかないかな?」



不安げに、そんな言葉をこぼすから。



目を開けて、ウミちゃんの頬に手を伸ばした。



そんな落ち込んだ顔しないで?



僕は、ウミちゃんの笑った顔が好きだよ。



「離れないよ、絶対」

「ほんと·····?」

「手相占いで、好きになった人は絶対に手放さないって言われた」

「そうなんですね」

「だから、ウミちゃんも僕のことしっかり握りしめてて?」



ギュッて、掴んだその手を離さずに。



悩んで、ケンカして、すれ違っても。



絶対この手を離さなければ大丈夫。



僕たちなら、やっていける気がするから。

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