溺愛ホリック
私、ほんとにいつも豹くんに甘えてばかりな気がする。



彼女なのに、彼女らしいこと全然できてないよ·····。



「なに難しい顔してんの?柚子でもわかんねぇとこある?」



お湯が沸くのを待つ間、こっちに戻ってきた豹くんにそんなことを言われ、とっさに笑顔をつくる。



いけない!



顔に出すなんてダメだよ!



大丈夫、と口にすれば、豹くんが私の頭に数回手を置いた。



「1人で抱えんなよ。俺のこと、もっと頼って」

「うん·····。ありがとう」

「あ、沸いた」



豹くんが私の彼氏でよかった。



心が満たされる·····。



豹くんといると、常に幸せ。



もらってばかりなんて、よくないよね。



湯気の立つコーヒー入りのカップを持ってきてくれた豹くんと、その後は真剣に勉強。



センター試験まではちょうど1ヶ月ほどになった。



豹くんと同じ大学に行きたい一心で、今は参考書に向かう。



同じ夢があるって素敵だなぁ·····。

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