先生は溺愛ダンナさま
優しい彼はそのことを気にかけてくれているみたいだけど、その気持ちだけで充分だ。


「はいはい、ご馳走さま。朝から凄いラブラブなんだもん。あてられちゃったよ」


「え、そうですか。恥ずかしいな」


「良かったね、すみれちゃん、先生のことずっと大好きだったもんね、結婚ほんとにおめでとう」


「はい、ありがとうございます」


「国語の教科書を全部暗記してたもんね、あと先生の好きな文豪の本も全部読破して」


「せ、先輩ったら、理人さんの前で恥ずかしいですよぅ」


過去の恥ずかしい秘密を暴露されて、顔を赤らめた。


高校時代、理人さんを振り向かせたくて必死に国語を勉強してたっけ。


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