先生は溺愛ダンナさま
「いつも、そうなんだから。いいかい、すみれは俺の奥さんで俺たちはもう、先生と生徒じゃない。だから、対等に話してくれていいんだよ」


見上げれば、理人さんの不安そうな瞳がある。


「・・・」


私は、彼に対して強く怒ったことなんてない。こんな時私の子供っぽさが悪いんだって恥ずかしくなるだけ。


「まさかとは思うけど、ヤキモチ?」


ハンカチで、私の顔を拭いてくれた彼は、おずおずと尋ねてきた。


コクンと頷いて、顔が熱くなった。


理人さんは、フーッてため息を吐くとポケットからスマホをとりだす。


何かを検索してから、スマホの画面を私に見せてくれた。


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