先生は溺愛ダンナさま
そうか、彼は妊婦さんだから由香里先輩の体を気遣っていたんだ。


由香里先輩は、彼にとっても大事な元教え子なんだし、庇ってあげるのも当然なんだ。


それがわかって、顔から火が出そうなくらい自分の子供っぽい態度が恥ずかしくなった。


「浮気じゃなかったんだ、よかった」


「え、ええっ、今ので浮気になるの?」


彼が面食らったように大げさに声のトーンをあげる。焦っている様子の彼はなんだか凄く可愛い。


「う、うん」


「そ、そうか。あの確認だけど、すみれの中ではどこからが浮気なの?いや勿論俺は浮気なんてしないけど」


「え、えと」


「参考までに教えておいて」

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