先生は溺愛ダンナさま
玄関を勢いよく開けて、立っていた人影に飛びついた。


「理人さーん、おかえりなさい」


「こらこら、すみれ。相手が誰かも確かめないでドアを開けたら危ないだろ。俺じゃなかったらどうするんだよ」


彼に呆れ気味に注意されるけど、しがみつく私をギュッと抱きしめてくれた。


私も彼の背中に腕を回す。


「理人さん、会いたかった」


昼間にコンビニで会ったけど、それでも早く会いたかった。


「すみれ、ごめん、遅くなって」


「ううん、いいの。お仕事お疲れ様」


「ただいま」


「私のところに帰ってきてくれてありがとう」


あんまり嬉しくて、思わず彼にお礼を言ってしまった。
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