先生は溺愛ダンナさま
「早く食べて、理人さん。あ、お味噌汁熱いから気をつけてね」
お世辞にも美味しそうとは言えない玉子焼きを頰張りながら、ニコニコ笑っている旦那さま。
まだ家事全般に慣れていなくて、お料理もあまりレパートリーがないし、味も少し不安。
お味噌汁にお魚に玉子焼き、サラダ、煮物、お漬物。最もスタンダードなメニューだ。
食卓に並べた和食の朝ごはんは、自己採点がどれも65点ほどの出来栄え。
だけどこれでも、朝の5時に起きてはりきって作ったんだ。
「すみれのエプロン姿可愛い、最高」
「それ毎日言ってるよ」
「毎日そう思うんだから口に出して言わないと」
「はいはい」