先生は溺愛ダンナさま
友人達が、就活を頑張っているときにも私は結婚の準備に追われていたから。


だから、ただいまの私の状態は短大を卒業してから、3ケ月たらずの無職の主婦といったところ。


私の一番の大きな夢は、もう叶っちゃたんだ。


大好きな彼のお嫁さんになれて、これ以上の幸せなんてもうどこにもないような気がする。


「ウフフ」


お漬物をポリポリ噛みながら、こらえきれずに笑いだした。


「どうしたの?」


「ううん、これ以上なにかを望むなんて欲張りなような気がして。そう思ったら嬉しくなってきたの」


「なんだ、なんだ?またすみれがよくわからないことを言いだしたな」


「だって」


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