先生は溺愛ダンナさま
いきなり会話をふられて、先輩達のノリに戸惑う私。
そんな私の肩を抱き寄せてから、理人さんは先輩達に向き直る。
「妻は酒が一滴も飲めないので、気をつけてやってください。よろしくお願いします」
それを見た女性達は、キャーッなんてはしゃいだ声をだして盛り上がっている。
「ラブラブねー、羨ましい」
「ドキドキしちゃった」
なんて口々に言われたので、顔が熱くなる。
理人さんは、じゃあねと言ってから、高校の先生方のいる席の方へ歩き出す。
だけど、もう一度振り返ったので、私は他人行儀な会釈をしてすぐに背を向けた。
なんて可愛げのない女なんだろう。自分でも嫌になる。
「桜木さん、ここおいで。俺の隣」
藤川さんがニコニコしながら呼んでくれたので、彼の隣に座った。
ジュースを頼んでもらって、改めて乾杯するときにはもう理人さんの姿はなかった。
結局、わだかまりを抱えたまま、彼と別れてしまった。次に会うのは、また明日の夜中になるんだろうか。
その時まで、胸の中のこのどす黒い霧は晴れないんだろうな。
そんな私の肩を抱き寄せてから、理人さんは先輩達に向き直る。
「妻は酒が一滴も飲めないので、気をつけてやってください。よろしくお願いします」
それを見た女性達は、キャーッなんてはしゃいだ声をだして盛り上がっている。
「ラブラブねー、羨ましい」
「ドキドキしちゃった」
なんて口々に言われたので、顔が熱くなる。
理人さんは、じゃあねと言ってから、高校の先生方のいる席の方へ歩き出す。
だけど、もう一度振り返ったので、私は他人行儀な会釈をしてすぐに背を向けた。
なんて可愛げのない女なんだろう。自分でも嫌になる。
「桜木さん、ここおいで。俺の隣」
藤川さんがニコニコしながら呼んでくれたので、彼の隣に座った。
ジュースを頼んでもらって、改めて乾杯するときにはもう理人さんの姿はなかった。
結局、わだかまりを抱えたまま、彼と別れてしまった。次に会うのは、また明日の夜中になるんだろうか。
その時まで、胸の中のこのどす黒い霧は晴れないんだろうな。