先生は溺愛ダンナさま
「彼はそんな人じゃありません」


「何、いい子ぶってんだよ。さっきは修羅場だったくせにさ。優しすぎる男なんて大抵浮気してるからね。
キミみたいな純真な子は気をつけないと」


「はいはい、気をつけます気をつけます」


彼に適当な相槌をうっていたけれど、職場の他の人達はもうほとんど二次会に行ってしまい彼と2人きり居酒屋に取り残されていた。


二次会に行く気分でもなかったから、こうして彼の相手をしていたのだけど。


せっかく、私の歓迎会を開いてくれたのに、あんまり笑顔でいられなかった。そのことも悲しくて。


「桜木さんて、よく見たら可愛いかもしれない。まあ、僕は人妻には興味ないんだけどさあ」


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