先生は溺愛ダンナさま

「いてて、わっ、ちょっと」


すると突然、藤川さんの腕は後ろにねじり上げられて、痛みに顔を歪める。


「やめてもらえませんか、こういうのアルハラっていうんじゃないですか？」


藤川さんの腕を掴んで、私を助けてくれたその人を見たら、小さく悲鳴をあげてしまった。


「理人さん」


眉間に深い皺を寄せて、藤川さんを冷たく睨みつける理人さん。


藤川さんに対してかなり苛立っているように見えた。


「ダメですよ、部下の女の子にちょっかいだしたら。人妻ですし」


冷たく言って、さらに藤川さんの腕をねじり上げる。その顔は、感情のない人のように冷酷に見えた。