悔しいけど好き
「子供の頃から凪は可愛くてね、大好きだった。でも海里の妹だし下手に手出しは出来なかった。それが凪が中3の時に凪のほうから告白してくれて同じ高校になったら付き合ってあげるって言った」
「そんな事、俺に聞かせてどうすんですか?」
凪の過去の恋愛話を聞かされていい気なんてしない。
ムカムカする胃を押えながら言うと、まあ、そう言わずにちょっと聞いてよと奴は話を続ける。
「高校はうちの地元では進学校だったんだが凪は頑張って合格したよ。それで俺たちは付き合うことになった。嬉しかったよ。海里にキス以上はダメだと止められたけどそんな事聞けるはずもなかった」
「……」
「俺は凪に大人の男として認めてほしかったから経験あるって言ってたけど、実は凪が初めてで、ほんとは待ってたんだ凪の事を。結ばれた時は幸せで凪が可愛くて夢中になった」
ちっと舌打ちをする。
俺の知らない凪を奴は知ってる。
どんな風に感じてどんな顔をするのか奴が知ってると思うと悔しくて仕方がない。
隣で眠る凪が今だけ憎らしく見える。
「そんな事、俺に聞かせてどうすんですか?」
凪の過去の恋愛話を聞かされていい気なんてしない。
ムカムカする胃を押えながら言うと、まあ、そう言わずにちょっと聞いてよと奴は話を続ける。
「高校はうちの地元では進学校だったんだが凪は頑張って合格したよ。それで俺たちは付き合うことになった。嬉しかったよ。海里にキス以上はダメだと止められたけどそんな事聞けるはずもなかった」
「……」
「俺は凪に大人の男として認めてほしかったから経験あるって言ってたけど、実は凪が初めてで、ほんとは待ってたんだ凪の事を。結ばれた時は幸せで凪が可愛くて夢中になった」
ちっと舌打ちをする。
俺の知らない凪を奴は知ってる。
どんな風に感じてどんな顔をするのか奴が知ってると思うと悔しくて仕方がない。
隣で眠る凪が今だけ憎らしく見える。