悔しいけど好き
「なっ!何やってるんですか!?」

ドサドサッと人が倒れ込んで来てびっくり!
倒れ込んだ山本さん。
その上に美玖さんが正木部長に抱えられ何とか倒れるのを免れホッとしてる。
正木部長は苦笑いだ。

「盗み聞きとはいい趣味してますね?」

鷹臣が腕を組み皮肉を言って起き上がった山本さんは気まずそうに頭を掻く。

「まっ正木部長まで」

呆れて脱力。
山本さんはともかく正木部長まで聞き耳立ててたなんて信じられない!
美玖さんは前にも心配してドアの前にいたことあったけど一緒になって何してんだか。

「あーわりい…二人でここにしけ込んでるから何かしてやしないかと部長が心配してさぁ」

「山本、お前が先だろ!」
「はあ?何かって…」

部長と私の言葉が重なる。
じっとりと部長を睨むと顔をヒクつかせ慌てて言い訳した。

「山本が!お前ら付き合うようになったはずなのに職場じゃ全然そんな素振り見せないから確かめようと…」

「そうそう!きっといちゃついてるに違いないって思って注意しに来たんだ!ここは職場だいちゃつくなって!」

立ち上がった山本さんまで被せて言い訳してくる。
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