悔しいけど好き
私ってやつは…
「別にいいんじゃない?会社でいちゃついたって」
「え?」
「社内恋愛してる人結構いるし、社内でいちゃつきスポットまであるんだし、周りに迷惑掛けずこっそりやればいいのよ」
「い、いやいや明莉さん?もう酔ってます?」
ここは行き付けの居酒屋。
久しぶりに明莉と飲みに来たのだが、荒川さんの話をしたらこの発言、びっくりしてまだ一杯目なのに明莉がもう酔ってしまったのかと思った。
酔ってませんよ~と明莉はグビッとお酒をあおる。
「ダメでしょ会社は。仕事する場だし、いちゃつきスポットってなに?初耳なんだけど?」
「知らないの~?非常階段の踊り場とか、3階の会議室とか、あ、5階の資料室も有名」
「ええ!?」
5階の資料室は私と鷹臣がよく言い合うときに使う部屋だ。
まさかいちゃつきスポットになってたなんて知らなかった!
「あの資料室に他の人がいるの見たことないけど?」
「そりゃあんた達専用みたいなもんでしょ?わざわざ鉢合わせになりそなとこいかないでしょ?」
「ええ!?専用って、いちゃついてないし!そんな噂立ってんの?」
ショックだ。
実際ちょくちょくあの資料室に二人で入ってたんだからそんな噂立ったら荒川さんが嫌な気分になるのは当たり前だ。
「あ~~バカだわたし~~」